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"不均一性"というのが、料理の味をデザインする上で重要なポイントではないのかと考えている。

不均一性というのはどういうことか?

それは、まず『1人に対して、一皿で提供される料理』に限って重要なポイントになるという前提ありきなのだが、"その一皿の中での味や、風味、食感の変化"これがより多ければ多いほど、その料理は不均一性の高い料理だといえる。
もっと簡単に言うと、その料理の中で一口目の味、と三口目の味と、十口目の味に変化がついている、ということだ。

俺が思うに、不均一性をうまく取り入れて流行した料理といえば、ラーメン。
ラーメンは、麺にスープをかけただけだと、一口目も、十口目も、麺とスープの味、というところで大きな変化はないが、ここにチャーシューや、味玉、メンマ、海苔、ネギなど様々な具が乗ってくることで不均一性を生み出している。
だから、麺とスープだけを食べた一口目と、チャーシューと麺を食べた三口目、味玉と麺を食べた十口目が全部違う味で不均一性が生まれる。

なぜ、不均一性が必要か?
ということだが、人間の味覚とは恐ろしく飽きが早いものであり、どんなに美味しいものでも、全く同じ味だと何口かの間に飽きがきてしまうのだ。
だからこそ、変化が必要であり、その変化を自然なバランスで演出することが不均一性。

この不均一性という視点から、ヒットした料理を見てみると、結構当てはまる事例が多いな、と感じていて、例えば一時期ブームになったスープカレーなんかも、カレースープの中に、チキンレッグを丸ごと一本入れたり、素揚げした野菜数種をゴロゴロ入れたりして、カレースープという極めて均一なものの中に、不均一性を生み出して一皿の中に味、風味、食感にバリエーションをつけたのだ。

不均一性について一番すごいと思った料理はナポリピッツァ。
それもピッツェリアで出るような本格的な、マルゲリータ、とかマリナーラとか。

なんと、ピッツァ職人でも"不均一性"を重要視している人はいるらしく、手で広げた為ところどころ厚みが違うピッツァ生地に、乱雑にトマトソースを塗りたくり、モッツアレラチーズをポイポイ載せ、オリーブオイルを上からジョローって回しがける。
一枚のピッツァの中で、生地の厚いとこ・薄いとこ、トマトソースたっぷり・少ない、チーズ乗ってる・乗ってない、オリーブオイルベショベショ・かかってない、それらのコンビネーションによって不均一性を生み出し、一口一口味が違う。だから食べ飽きず、1人で一枚のピッツァを食べれるのだそうだ。
対する、ピザーラとかに代表されるのアメリカのピザは、細かめにカットされた具がきれいに散りばめられていて、どのピースをとっても大きな違いはなく、均一性がある。
これは、アメリカのピザは"1枚をシェアすることが前提の食べ物"だから、なるべく均一にして、誰が食べてもなるべく同じ味にしようとしているのだと思う。



『一皿の料理の中で、不均一性をしっかりデザインする』
ということが、食べ飽きず、最後までおいしく完食してもらうキーポイントなのだ。

追記:しかし、この不均一性、丼に関しては例外である。
   丼、はとても均一性を重んじる料理で、親子丼なんかも、鶏肉の大きさを均一に切ることが重要!
   とも言われている。
   なぜかというと、丼はもともと、「時間がない人が、熱々のうちに急いでかきこんで食べれるように」
   というコンセプトのもと作られているからであって、
   その"かきこんで食べる"という性質から"一体感"を大事に考えられている料理であるためだ。

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