このエントリーをはてなブックマークに追加
またまた前回記事「【調理科学】油そば=ぺペロンチーノ?」に続きまたもや「油そば」の記事になります!!

「このOIL&ラーメンくそやろう!!」なんて言わずにお付き合い下さいヨ~!

というのもですね・・・料理好きが高じて1年半後「TOKYO OIL SHOCK」という油そば屋を開業することに相成りまして、現在必死こいて商品開発をしている段階なのです。
さて、この[油そば大解剖実験!]では『油そばの作り方』はモチロンのこと、Cooking Maniacらしく調理科学の視点も含め、更には『レシピ開発の仕方』なども書いていこうと思っております!!

さて、油そばのレシピ開発、第1弾エントリーをお楽しみ下さいまし~~~!!


レシピ開発の方法の手順として6つのプロセスがあります!!
これは、めっちゃくちゃ重要なので、東山家では書を額に入れて居間に飾っております!!

①テーマとなる料理を決めて、その料理を提供している店に食べに行く
②その料理を要素分解する
③最小の要素でのバランスを計算する
④基本六味のデザインをする
⑤最小要素以外の要素を付け加える
⑥最終バランス調整

といったところですね!
もちろん、その各プロセスの間に[試作→試食→再検討]を繰り返し、時には一つ、二つ前のプロセスにさかのぼって計算をし直したり、ということをひたすら繰り返して一つのレシピを完成させていくことになります!

さて、今回はまず・・・

①テーマとなる料理を決めて、その料理を提供している店に食べに行く
「油そば」というテーマとなる料理が決まっていて、既に5店舗ほど食べに行っています。

②その料理を要素分解する
前回記事「【調理科学】油そば=ぺペロンチーノ?」にて油そばの構成要素は

(液状の油+グルタミン酸と塩の水溶液)/乳化+小麦麺

という要素分解はできた。

【③最小の要素でのバランスを計算する】
今回はココを掘り下げたい。

つまり簡単に言い換えると、

「中華麺の量に対して、油と、タレの分量の割合のバランスを決める」ということ。

ただそれだけ・・・だが、料理をしたことがある人ならば、この難しさが分かるだろう・・・
通常、この割合を決定するには、何度も計量に計量を重ねて、作っては味を見て・・・という果てしない試行錯誤の基に、己の味覚だけを頼りに試食を繰り返していく作業・・・そして、試食を繰り返していく内に、唯一のモノサシであった己の味覚すらも麻痺ってきてしまう、という砂漠を掘って水脈を見つけるかの如し作業なのだ。

しかし、実はこういう作業をするときのモノサシがちゃんとあるんだなぁ・・・!!
それは!!!

塩加減の基準値 = 食材の重さの0.8%

これが料理の方法を劇的に変えるほどの計算式なのですよ!!!!!
※この計算式の理論・根拠は過去記事[「塩が決まらない!」問題を解決]

このモノサシを使えば、バランスの計算は随分とやりやすくなり、

[麺の重さ+油の量]×0.8=塩分量

になるわけですね。

麺の重さは[160g]に固定すれば、あとは[油の量]を色々変えてくと、自ずと塩分量は決まる。

だから例えば、設定を以下にした時に、

[麺160g] [油40g]

[160+40]×0.8%=1.6g

つまり[1.6g]の塩分量が必要ってなるわけです。
しかし今回は、[グルタミン酸と塩の水溶液]なんですよ・・・
そして、[グルタミン酸と塩の水溶液]として[醤油]を使おうと思っております。
となると・・・
 
「ねぇ東山さん!!醤油だと、塩分の量がワカラナクなるよ!!塩分量の計算はどうなるの!?ねぇ!!」

ってとこでしょうが、落ち着いて下さい。大丈夫です!!
醤油の塩分相当量は、

こいくち醤油:16%
うすくち醤油:18%

です!覚えておくと便利ッス!!

だから、[1.6gの食塩]を入れたいときの醤油の量の計算は、

1.6÷16%=10ml

食塩1.6g⇔醤油10ml

となるわけですよ!

さて、この計算式が分かれば、もはやひたすら実験!!

【油そばの割合検証実験】
[前提条件]
①麺量160g
②油はサラダ油
③醤油は丸島醤油こいくち(食塩相当量16%)
④※醤油に旨味を足すために、みりん(醤油の1%量)と味の素(小さじ1/8)を加える


大勝軒つけ麺専用麺:ほとんどどこのスーパーでも買える上、なかなかおいしい麺。


丸島醤油:コスパが良く、おいしい醤油。成城石井で買えるよ♪


タカラ 本みりん:みりんは基本的に純米で作ったものを選びましょう!上品な甘味と旨味が最高においしい。

<ケース1>
麺:160g
油:対麺40%→64g
醤油:塩分0.8%→11g
   計算式:{[160+64]×0.8%}/16%=11

◆味の感想
・油っぽすぎる、絶対に一杯食べれない
・塩分は丁度良い
・麺とのタレの絡みもよくない

◇考察
・油の量を減らしてみよう→<ケース2>

<ケース2>
麺160g
油:対麺20%→32g
醤油:塩分0.8%→10g

検証の為の計量はなるべく正確に行いたいので、大さじ・小さじなどではなく、重さでしっかり計量しましょう。

◆味の感想
・うまい!油そばっぽい!!
・タレと油が乳化しているので油っこい重たさが激減した
・塩分は丁度いいので、やはり0.8塩分濃度で良さそう
・麺との絡みも良い
◇考察
・もっと油の量を減らしても油そばっぽさは出るのか?→<ケース3>

<ケース3>
麺160g
油:対麺10%→16g
醤油:塩分0.8%→9g

◆味の感想
・油そばというより和えそば?
・油の重たさはないが、油の恩恵も同時に失った感じ
・麺のなめらかさが減った
・より小麦のクセを感じる
◇考察
・油を減らしすぎると油そばっぽい感じがなくなる

【結論】
「中華麺の量に対して、油と、タレの分量の割合のバランス」
麺160 : 油30 : 醤油10

ちなみに この割合で作るとこんな感じ。

見出し画像の元画像なんですけどね・・・汗 

このベースを軸に、旨味やら、酸味やら、風味やら色んな要素を追加していけば、ブレの少ない油そばを作っていくことが出来るぜ♪
次回の[油そば大解剖実験!]は「基本六味のデザインをする」について書きますね~♪

四川式汁なし担々麺専門店「タンタンタイガー」を2016年8月10日に蔵前にオープン!
Facebookページに「いいね!」で応援してもらえれば嬉しいです!

    このエントリーをはてなブックマークに追加