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こんにちは!

なんと、Cooking Maniacも開設してから945日が経過しました・・・
約2年半です!
その間にたくさんのコメントをいただいておりまして、その中で料理に関する疑問をご質問されるかたも多くいらっしいます。
わざわざコメントくださりありがとうございます!!

その中で以前、このようなご質問をいただきました。



要約すると、

「インドカレーを作るときにトマトの酸味が残ってしまうが、どうしたら酸味を落ち着かせることが出来るのか?」

というもの。
この悩み・・・非ッ常ーーーーーーーーーーーーーーーーーによく分かるッッッッッ!!!

煮込み料理からパスタまで、トマトというのは凄くよく使われる食材。
そして、ホールトマト缶って大体100円くらいで安いし、量もたくさん入っているのでとても重宝しますよね。
でも、うまく調理しないと酸味が残りすぎてしまって、食べづらい味になってしまうこともしばしば・・・
僕も、昔トマトソースのパスタを作るときなど、なかなか酸味が抜けず、かなり悩んできました・・・

しかし、トマトの酸味というのは科学的な根拠をもってアプローチすればコントロールできます!!
そのコツと科学的根拠とそれらを応用したレシピを今回は書きます!!




「トマトの酸味」の正体は?
まず、トマトの酸味とは一体なんでしょう?

実は、一口に「酸味」といっても色々な種類があります。
一般的に料理に使われる酸味の分類は3種類
メジャーな順から並べますと・・・

①クエン酸:レモンや、柑橘系の果物などの酸味の元
②酢酸(さくさん):読んで字の如く、酢に含まれる酸味の元
③酒石酸:ブドウやワインに含まれる酸味の元

という感じになります。
さてトマトの酸味の正体は何でしょう?

それは、「クエン酸」です。

なので、ご質問にあった「トマトの酸味を抑える」というのは、言い換えれば、「トマトに含まれるクエン酸を抑えたい」ということになります。

クエン酸を抑える、なんてできるのでしょうか・・・?
出来るんです!
その為には、「クエン酸の分解温度」を把握することが重要です!


「クエン酸の分解温度」とは?
クエン酸はある程度の熱を加えると分解します。
その温度は・・・

175℃

175℃というと水の沸点である100℃よりもずいぶん高い温度なので、水分の多いカレーなどにホールトマトを入れて熱しても、水分が多いカレーの沸点は100℃を超えることはない(厳密には油分と乳化しているのでわずかに沸点は上がりますが・・・)のでクエン酸には175℃の熱を加えられることはなく、分解されないため、どれだけカレーを煮込もうが酸味が残ってしまうのです。


トマトの酸味がないインドカレーの作り方
ここまでの情報をまとめると・・・

トマトの酸味はクエン酸
 ↓
クエン酸の分解温度は175℃
 ↓
水の沸点は100℃なのでカレーにトマトを入れてもクエン酸は分解されない


ということが分かりました。
でもインドカレーを食べても酸味がキツイことってあまりないですよね?
それはなぜか・・・?

それはインドカレーのレシピのトマトを入れる順序に答えがあります!

よくあるチキンカレーのレシピは大体こんな感じで書いてあるのですが・・・

①鍋に油を多めに入れる
②ホールスパイス(粒のままのスパイス)を入れて熱する

 ※テンパリングという技法です
③スパイスから香りが立ってきたらスライス(もしくはみじん切り)した玉ねぎを加える
④玉ねぎが飴色になるまで炒める

⑤ホールトマトを加えて熱する
⑥パウダースパイス&塩を加える
⑦チキンを加えてチキンの表面が白くなるまで熱する
⑧チキンがひたひたになるまで水を加えて熱する
⑨沸騰したら蓋をして15分煮込む


ここなんです!!
ホールトマトは必ず水の前に加えているのです!
つまり・・・

飴色に炒めた玉ねぎにトマトを加える、という順序なのですが、飴色に玉ねぎを炒めた段階では鍋にはたっぷり油が残っています。
油というのは熱することで、100℃よりも高温になります!
そして、火にあたっている鍋の底面の温度も100℃をゆうに超えます!

この工程でトマトに含まれるクエン酸に175℃以上の熱を加え分解しているのです!

実に理にかなっているレシピなのです!!
カレーが発祥した時のインド人はクエン酸の分解温度とかの理屈は知らなかったと思うのですが、経験から知っていたのですね。
いやぁ、昔の人の知恵には頭が下がります・・・

なので・・・

インドカレーを作るときにトマトの酸味を抑えたい場合は、飴色玉ねぎにホールトマトを加えた後、強めの火力で熱するとうまくいきます!!


【レシピ】酸味のないトマトソースの作り方
と・・・これだけブログが終わってしまうのも寂しいので・・・

「酸味のないトマトソースの作り方」

を書きたいと思います!


<材料>
ホールトマト 2缶
にんにく 4粒
オリーブオイル 120㏄
塩 小さじ1
赤唐辛子 1本


<作り方>
①ニンニクをつぶしてからみじん切りにする
②ホールトマトをつぶす
 ※ザルで濾すようにして潰すと楽
③フライパンにオリーブオイル、にんにくを入れ弱火で熱する
④ニンニクから細かな泡が出てきたら②のホールトマトを加える
⑤塩を入れる
 ※早めに塩を入れることでトマトの脱水が進み、より早くソースが煮詰まる
⑥フライパンの上をザルでカバーしてMAX強火で5分加熱
⑦火力を弱めて好みの濃度になるまでよくかき混ぜながら煮詰める

完成

<写真解説>

ニンニクは潰す派、潰さない派に分かれますが、僕は潰した方が薄皮が楽に剥けるようになるので好き。
包丁の背で潰すとやりやすいです。



ザルの下にボウルをかませて、そこにホールトマトを入れると固形分と水分が分離できるので潰しやすくなります。


ゆっくり手で潰していきましょう。
勢いよく潰すとトマト汁がピューッと飛び散るので注意!



にんにくは茶色く色づくまで熱してはダメです。
茶色く色づくとその後の工程で焦げる可能性が高いので注意!


ホールトマトを投入するとこんな感じでたっぷり油分が分離するのが理想。
オリーブオイルは「え?こんなに入れるの!?」と思われるかもしれませんが、恐れず入れましょう!


トマトを熱する時に、ものすごくトマトが飛び散るのでザルをかませましょう。
こうすると、ザルでガードされて全然トマトが飛び散らず便利!



唐辛子を投入するタイミングですが・・・
最初フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れた時に加える方法もありますが、それだと焦げてしまうリスクがあるためトマトソースを煮詰めるタイミングでの投入がおススメです。



ある程度完成してくるとトマトとオイルが分離してきます。
こうなっていると一旦完成です。
やや酸味が残っていて爽やかな味わい。
パスタ用のトマトソースにピッタリな濃度です。



ちなみに僕は「全く酸味がないトマトソース」が好きなので、この位まで煮詰めます。
ここまでくるとトマトソースを超えた、物凄いコクと旨味が出てきます。


完成した「全く酸味のないトマトソース」
これくらいまで煮詰めると冷蔵庫で1週間以上持ちますし、冷凍保存しても味はそんなに変わりません。
大きな鍋がある方は大量に作って、小分け&冷凍しておくと超便利です!


完成した「全く酸味のないトマトソース」をパスタに絡めると、極めてシンプルなトマトソースが出来ます。
トマトソースが濃すぎるので、細いパスタだと負けてしまうのでNG。
極太のパスタに絡めると超濃厚でめちゃくちゃ美味い。
僕はこれを密かに、
「アルティメットトマトソースパスタ」 と呼んでいます



ちなみに食パンにトマトソース、ウインナー、チーズを乗せて、オーブントースターで焼くと・・・
「ピザトースト」ができます。
このピザトーストを食べてしまうと既製品のソースを使ったピザトーストは食べられなくなります。
手軽で本当に美味いので絶対試してみてほしい!



しかし、チーズとトマトってなんでこうも相性いいんでしょうね・・・
トマトソースを大量に作って小分けしておくと、食パン、ウインナー、チーズがあるだけでこのピザトーストが食べられるのですごく便利!
簡単なのに、味は御馳走級ですよ!


いかがでしたでしょうか?
僕はもともと酸味が苦手で、トマトソースもあまり得意でなかったんですが、12年前くらいからこの作り方でトマトソースを自作するようになって以来、トマトソースが大ッッッッ好きになりました!!
慣れればものの10~15分ほどで出来てしまうのでぜひ試してみてください~♪










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